京都・着物関連用語集
カテゴリー:京都名物

賀茂なす(かもなす)

賀茂なす(かもなす)とは、京都の伝統野菜のひとつで、特に京都市北区の賀茂地域で古くから栽培されている丸くて大きななすです。一般的ななすに比べてずっしりとした重量感があり、肉厚で締まった果肉が特徴です。煮崩れしにくく、焼き物や煮物、田楽などに適しており、京都の料理には欠かせない食材のひとつとされています。

賀茂なすの特徴

1. 丸く大きな形状

直径10cm前後の球形で、見た目にも存在感があります。

2. 肉厚で緻密な果肉

繊維がしっかりしているため、煮ても焼いても崩れにくく、食感がよいのが特徴です。

3. 甘みがあり、油との相性が良い

油を吸ってもべたつかず、香ばしく仕上がるため、田楽や揚げ物にも適しています。

賀茂なすの歴史と背景

賀茂なすは、平安時代にはすでに京都で栽培されていたとされ、京野菜の代表格として親しまれてきました。京都の気候風土と職人の技によって、現在も高品質な賀茂なすが生産されています。特に、加茂地域で育てられたものはブランド価値が高く、高級食材としても扱われています。

賀茂なすの代表的な料理

  • 賀茂なすの田楽:香ばしく焼いた賀茂なすに、甘めの味噌をのせた京都の定番料理。
  • 煮浸し:じっくり煮込むことで、賀茂なすの旨みを引き出したシンプルながら奥深い味わいの一品。
  • 天ぷら・素揚げ:油との相性が良いため、揚げることでより一層コクが増します。

賀茂なすは、京都の料亭や家庭料理で広く使われており、夏の味覚として親しまれています。京都を訪れた際には、ぜひ本場の賀茂なす料理を味わってみてはいかがでしょうか。

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