京都・着物関連用語集
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西陣織(にしじんおり)

西陣織(にしじんおり)とは、日本の伝統的な高級織物の一つで、京都市北区の西陣地域を中心に生産される織物の総称です。高度な技術を駆使した精緻な模様や豊かな色彩が特徴で、主に帯や着物の生地として使用されます。

西陣織の特徴

  • 多彩な技法:組織や柄によって異なる多数の織技法があり、それぞれ独自の風合いや表情を持つ。
  • 精巧な模様:手織りや機械織りを駆使し、細かく美しい柄を表現。
  • 上質な素材:絹を中心に、金銀糸や染色技術を活かした華やかな仕上がり。

西陣織の歴史

西陣織の歴史は長く、平安時代にまで遡ります。応仁の乱(1467~1477年)後、織物職人が京都の西陣に戻り、織物産業を再興したことから「西陣織」と呼ばれるようになりました。その後、技術が発展し、現在では国の伝統工芸品にも指定されています。

西陣織の主な種類

  • 綴(つづれ)織:手織りで糸を一本ずつ織り込む、細密な模様が特徴。
  • 錦(にしき)織:色糸や金銀糸を使い、華やかな装飾模様を織り出す。
  • 緞子(どんす)織:光沢があり、柄が浮き出るように見える技法。
  • 佐賀錦:絹糸と金銀糸を組み合わせた高級織物。
  • 経錦(たてにしき):経糸(たていと)で模様を作る技法。

西陣織の魅力

  • 繊細で芸術性の高いデザイン
  • 格式のある装いにふさわしい高級感
  • 伝統技術を守りながら、モダンなデザインも展開

近年では、帯や着物だけでなく、ネクタイやバッグなどのファッションアイテムにも活用され、伝統と現代の融合が進んでいます。

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