特集・コラム

まだまだ続く京都の夏「祇園祭・後祭」を浴衣で楽しもう
京都の夏を彩る祇園祭。
7月17日の前祭・山鉾巡行が終わると、祇園祭も終わったように感じる方がいるかもしれません。しかし、祇園祭は7月1日から31日まで、約1か月にわたって続く八坂神社の祭礼です。
7月21日から23日までは「後祭(あとまつり)」の宵山、7月24日には後祭の山鉾巡行が行われます。
前祭の華やかで活気あふれる雰囲気とは少し異なり、後祭では京都らしい落ち着いた風情を感じられるのが魅力です。山鉾が立ち並ぶ町をゆっくり歩きながら、祇園囃子の音色や美しい懸装品、御神体人形などを間近で楽しめます。
後祭には個性豊かな11基の山鉾が登場
祇園祭の後祭には、9基の「山」と2基の「鉾」、合わせて11基の山鉾が登場します。
それぞれ異なる物語や御神体、装飾を持っているため、意味を知ってから見ると、山鉾巡りをさらに深く楽しめます。
橋弁慶山(はしべんけいやま)
京都の五条大橋で出会った、牛若丸と弁慶の戦いを表した山です。
橋の欄干の上に立つ牛若丸と、大きな薙刀を持つ弁慶の姿が再現されています。躍動感あふれる二人の姿は、後祭の山鉾のなかでも特に目を引きます。
巡行順をくじで決めない「くじ取らず」の山で、後祭の山鉾巡行では先頭を進みます。

北観音山(きたかんのんやま)
楊柳観音を御神体としてお祀りする、後祭を代表する大型の曳山です。
鉾のように大きな車輪を持ち、祇園囃子を奏でながら巡行します。豪華な懸装品で飾られた姿は「動く美術館」と呼ばれる祇園祭の華やかさを感じさせます。
山の後方から長く垂らされた柳の枝にも注目です。

南観音山(みなみかんのんやま)
北観音山と同じく、観音様をお祀りする大型の曳山です。
巡行の前夜には、楊柳観音像を町内に担ぎ出す「暴れ観音」と呼ばれる行事が行われます。観音様を布で包み、激しく揺らしながら町内を回る、後祭ならではの珍しい行事です。
北観音山と南観音山は、巡行の順番があらかじめ決められている「くじ取らず」の山です。

鯉山(こいやま)
中国の伝説「登龍門」を題材にした山です。
激しい滝を登り切った鯉が龍になるという物語から、立身出世や開運の御利益があるとされています。山には、滝を力強く登ろうとする大きな鯉が飾られています。
海外から伝わった美しいタペストリーを使った懸装品も、鯉山の大きな見どころです。

浄妙山(じょうみょうやま)
平安時代末期に起きた宇治川の戦いの一場面を表した山です。
僧兵の筒井浄妙が戦っているところを、後ろから来た一来法師が「悪しゅう候、御免あれ」と声をかけ、浄妙の頭上を飛び越えたという場面が再現されています。
一来法師の人形が浄妙の頭上で逆さになった、迫力ある構図が特徴です。

黒主山(くろぬしやま)
平安時代の歌人・大伴黒主が、桜の花を見上げる姿を表した山です。
満開の桜を仰ぎ見る黒主の姿は風流で、華やかな祇園祭のなかにも優雅な京都らしさを感じさせます。
桜の花にちなみ、厄除けや長寿の御利益があるといわれています。

役行者山(えんのぎょうじゃやま)
修験道の祖とされる役行者が、一言主神の力を借りて、葛城山と大峰山の間に橋を架けようとしたという伝説を表した山です。
役行者、一言主神、葛城神の三体の御神体が祀られています。山伏との関わりが深く、宵山には山伏による護摩焚きが行われることでも知られています。

鈴鹿山(すずかやま)
伊勢国の鈴鹿山で人々を苦しめていた悪鬼を退治した、鈴鹿権現の姿を表した山です。
鈴鹿権現は、金色の烏帽子をかぶり、手に大長刀を持った勇ましい女性の姿で表現されています。
山に飾られた赤い鳥居や、悪鬼の首を表した装飾も見どころです。

八幡山(はちまんやま)
町内に祀られている八幡宮を山の上に移して巡行する山です。
山の上には朱塗りの小さな社殿が置かれ、その両側には八幡様のお使いとされる一対の鳩が飾られています。
夫婦円満や夜泣き封じの御利益があるとされ、親しみを集めています。

鷹山(たかやま)
鷹狩りの様子を表した大型の曳山です。
鷹匠、犬飼、樽を背負った従者という三体の御神体人形が乗り、山の上には鷹や犬の姿も見られます。
江戸時代の大雨で損傷して以来、長い間巡行から離れていましたが、2022年に約196年ぶりとなる本格的な巡行復帰を果たしました。歴史をつなぎ、よみがえった山として注目されています。

大船鉾(おおふねほこ)
船の形をした、後祭を代表する大型の鉾です。
神功皇后が戦いを終えて凱旋する姿を表していることから、「凱旋船鉾」とも呼ばれています。前祭に登場する船鉾が出陣の船を表すのに対し、大船鉾は戦いから戻る船を表しています。
幕末の大火で焼失した後、長い年月をかけて復興され、2014年に山鉾巡行へ復帰しました。後祭の巡行では最後尾を務めます。

前祭とはひと味違う、静かな宵山
後祭の宵山では、前祭のような大規模な歩行者天国や多くの露店は基本的に設けられません。
そのため、山鉾の装飾を間近で眺めたり、町会所に飾られた屏風や美術品を鑑賞したりしながら、祭り本来の趣をゆっくり味わうことができます。
日が暮れると駒形提灯に明かりがともり、町なかには「コンチキチン」という祇園囃子の音色が響きます。
にぎやかなお祭りも楽しいですが、京都らしい情緒や歴史を感じながら歩きたい方には、後祭の宵山がおすすめです。
7月24日は後祭の山鉾巡行
7月24日の山鉾巡行では、11基の山鉾が烏丸御池を出発し、河原町御池、四条河原町を通って四条烏丸へと進みます。
前祭とは反対方向に巡行するのも、後祭の特徴です。
巨大な山鉾が交差点で方向を変える「辻廻し」や、御神体人形、豪華な懸装品など、それぞれの山鉾の違いにも注目してみてください。
後祭の山鉾巡りを浴衣姿で
せっかく後祭を見に行くなら、浴衣姿で京都の町を歩いてみませんか?
涼しげな浴衣にお気に入りの帯や髪飾りを合わせれば、夏の京都散策がより特別な思い出になります。
日中の山鉾巡りはもちろん、夕暮れから提灯に明かりがともる宵山の町並みにも、浴衣姿がよく似合います。
レンタル着物岡本では、浴衣・帯・バッグ・履物など、浴衣姿に必要なものを一式ご用意しています。
専門スタッフが浴衣選びからコーディネート、着付けまで丁寧にお手伝いしますので、浴衣を着るのが初めての方も安心してご利用いただけます。
女性のお客様は、浴衣に合わせたヘアセットも追加可能です。編み込みやまとめ髪に華やかな髪飾りを添えて、夏祭りらしいコーディネートをお楽しみください。
前祭を見逃してしまった方も、まだ間に合います。
にぎやかな前祭とはひと味違う、しっとりとした京都の夏を感じられる祇園祭の後祭。
それぞれの山鉾に込められた物語にも注目しながら、浴衣姿で京都の夏をゆっくり巡ってみてはいかがでしょうか。
レンタルきもの岡本 八坂神社店

〒605-0073 京都市東山区祇園町301-1
電話 075-532-0510 / FAX 075-532-0511
E-mail yasakajinja@okamoto-kimono.com
最寄り停留所:市バス 祇園 停留所
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